米国フォードの代表的なワゴン車「トーラスワゴン」の最終型が私の仕事車です。
私の仕事上、長いポールとスタンドや重い機材がすんなり入ることが必要なため、どうしてもミニバンかワゴン車が必要となりますが
このトーラスワゴンはワゴン車としてとても良いデザインと機能を持ち合わせた車です。
美しい流面形に5mを超す長いボディ、ムーンライトブルーの塗装も気に入っています。
アメリカヤマハ製のV6・3リッターDOHCエンジンはパワフルかつ静寂、トルクも太く良くできています。が・・
アメリカ人の大らかさからか、細部がとてもいいかげんです。
高速を走っていると突然ハイマウントストップランプが吹っ飛んでいきました。
さらに、リアハッチの4個あるネジがいつの間にか1個になっていました。
フォード新宿の後藤さんいわく「ストップランプは接着剤だけでとまっているので洗車機かけると落ちますよ、最近かけました?」と当たり前のように言われ、
さらに「ネジはサービスでつけときましたから、まぁ良くあることです。外車ですから〜」と笑顔で話され国産車では考えられないいい加減さで、もう笑うしかありませんね。
(以前、ボルボ240エステートというワゴン車に乗っていたことがありますがこういうことはありませんでした・・・)
ただ、お客さんを乗せることの多い私はこの車の安全性、頑丈さを買っています。衝突安全性はさすが訴訟の国アメリカの車だけあってスゴイものがあるようです。
とにかく人が怪我をしないようにできています。純正のイモビライザーも親切設計です。
あとこの車のいいところは地下駐車場に停めたりした時の迫力でしょうか。とにかくでかくてなんか偉そうなんですね(笑)
となりにベンツSクラスが停まっても負けていません。
改造箇所はホイールのインチアップ、ハイワッテージバルブ取り付け、パイピングを国産に変更し、ミッションを乗せ変えだけで基本的にほぼノーマルで乗っています。
これから硬いモンローのショックとリップスポイラーぐらいは付けようと思っています。オーディオ関係(CD,MD)はソニーをチョイスしました。
この車は完全にオフィシャルな仕様にしたいので大人の雰囲気で決めようと思っています。
2005年4月 改造の虫がうずうず・・・
2月から今月まで地方の仕事が多く8000Kmぐらい走っています。内、5000Kmは高速走行です。
しばらくトーラスには手を入れないでおこうかと思っていましたが、真夜中の3車線は絶好のテストコースと化しとことんトーラスを検証する事になりました。
まず、速度が110Kmを越した辺りから空力の良さが体感できます。
150Kmで鼻先で切り裂いた空気が、ドアの横の切れ込んだえぐれを通ってサイドステップに当たり強力なダウンフォースを発生させます。
そのせいで車高が落ち、ラジコンカーのようにトリッキーに走ります。
あとフロントのエアダムを付けたらさらにフロントタイヤを路面に押し付け、大きなトラクションと安定性を向上させるでしょう。
190cm近い車幅も効いています。横風注意の警報が出ていても「風吹いてるのか?」と思うほどです。
ヤマハのエンジンは強力で3速で180Kmを越え、トップ5800回転で240Kmに達します。
一気に6500回転まで回るエンジンはさすがヤマハです。3500回転を越すとツインカム独特の甲高い音に変わり官能的です。
先代のトーラスは3.8リッターのOHCエンジンで145馬力そこそこでトコトコ楽しく走るようなコンセプトでしたが、
最終型になってハイパワーエンジンと流面ボディで武装した、いかにも走りますよー、といったまったく別の車に生まれ変わっています。
ただ、エンジンは国産で壊れそうにありませんがアメリカ製のミッションがとても弱く今までの貧弱なエンジン用と大して変わらないものが付いています。
そのおかげでヤマハエンジンとの相性は悪く、パワーに負けてすぐ駄目になってしまいます。
(匠の技の日本製と米国製のドッキングした場所が精度と強度の差でうまくいかないのです。)
普通の人が乗っても7万キロが限度だと言われ、わりと飛ばす人は5万キロもちません。
私も買ってすぐミッションが不具合で改良版のミッションを取り付けました。これが大体50万円します。
(以前乗っていたボルボは14万キロ、エスクードは13万キロもちました。普通はまあこんなもんです。)
1年間で3万キロ以上走る私にとって2年に1回はミッション乗せ変えかオーバーホールをせねばならず、去年1年間で110万円の維持費がかかっています。
だいたいの人が1〜2回目の不具合であまりの高額修理になるため、そこで手離す事が多いそうで、どんどんジャンクになっていくそうです。
大ヒットした先代に、引き続いて、台数は出ましたが、何年も維持するのは、よっぽどこの車に惚れ込まないと無理です。これは断言できます。
燃費も都内を普通に走って4キロ位で、明治通りなんか走った日には2キロ台に落ち込みます。このガソリンの高い時代になんという車でしょう・・・
時々新宿で同じ型のトーラスとすれ違いますが、優雅なその姿とはうらはらに苦労してるんでしょ?あなたも・・と話かけ、お茶にでも誘いたくなりますね(笑)
あとアメリカ製のプラスッチックはプワーで得にヘッドライトのレンズの部分は白く焼けたり、黒ずんできます。
放っておくとライトの光量が落ち、車検に通らない車になります。
私のバルブはPIAAの白色ハイワッテージバルブなので、明るい代わりに熱量が多くさらにプラスチックに負担をかけ激しく劣化してしまいました。
なので3月に両目とも入れ替えをしました。レンズ2個交換と雪と氷にやられたフロント周りを少し塗装したら40万円かかりました。
普通の人が見たらどこが変わったの?と思う程度かもしれませんが、それでも綺麗になったトーラスの顔を見たら気持ちが弾みます。
しかしこの果てしない消耗戦はいつまで続くのでしょう・・。
7月7日 プジョーのテスト撮影をトーラスでやったので写真が増えました。